田舎暮らしとスローライフ
定年後に田舎ぐらしを始めたいと考えている団塊の世代は多いし、積極的に受け入れ対策を講じている市町村も多いです。
定年後なら通常仕事に追われることがありませんので、精神的にもゆとりが生まれ、いなかの生活の非効率な部分をこそ、人生の滋味のように感じることができるかもしれません。
そのように、いなか暮らしで満足する生き方ができていれば、おそらくスローライフを楽しんでいるということになるのでしょう。
もっとも、スローライフという言葉、何となく気になることばではありますが、定義もあいまいで漠然としていますから、あまりこだわるのもどうでしょうか。
「都会に住んでいても、普段は仕事でキッチリ頑張り、帰宅後や休日には自分のこだわりをもって満たされた時をすごす。」
このような生き方もスローライフだと考える人も結構います。
その人の時間の用い方や意識がスローライフと大いに関係がありそうです。
住む場所が田舎か都会かはあまり関係がないのかもしれません。
田舎暮らしではスローライフが必然的というか「文字どおり」の展開されてしまいます。
(「スローライフ」のスローは遅いという意味ではないらしいですけど。)
大抵の田舎は
買物 → 遠い
病院 → 遠い
学校 → 遠い
お隣 → 遠い
こんな感じです。
すべてに時間がかかります。
時間にルーズな土地柄の地域もあります。
おまけに、移住者から見れば理解不能な慣習がたくさんあるかもしれません。
さて、この事実を単に「時間がかかってしょうがない、不合理なことが多すぎる」と考えるなら、いなか暮しを始めてもスローライフを実感するのは難しいかもしれません。
生活の多くの部分で効率を考えてしまうタイプの人は、いなか暮らしが本当に自分に向いているのか移住前に見つめなおしましょう。
いなかの伝統行事にはスローライフ的なものが多い。
正月準備、正月の過ごし方もその一つ。
正月飾りは筆者の母が健在のころ(岩手県)、戸口という戸口に飾られていました。
玄関はもとより、お勝手口やら、謎の出入り口?、外のトイレ(BOTTON式)のはてまで。
正月飾りもランクがあって玄関は一番上等というか豪華に見えるもの。
その他は、松に細いしめ縄がついていて白い紙(名前はちゃんとあるはずですが)に煮干し!が挟んでありました。
子供のころの正月準備としては、餅屋さんにもち米を持っていき、正月用のもちをついてもらった。
鏡もちを数セットとのし餅を受け取りに行かされた事があります。
鏡餅は「おそなえ」と言っていました。
のし餅はやわらかいうちに四角に切り分けるのですが、はじのほうの切れ端をもらって食べる、これが本当においしかった。
そのままでも美味しいし、しょうゆ、砂糖醤油でも。
おもちに香りがあるのです。
そして、やわらかいのにしっかりした噛み心地。
今は正月飾りもリースになっていたり、鏡もちもプラスチックの容器にはいっていますけど。

